ケアマネージャーの心得と姿勢

資格を取得しただけでは、単に資格を持っている人だ。資格を使って、実践を重ねることで自分はケアマネージャーであるということができる。しかし、それは一朝一夕でなし得ることではない。自分を磨き続ける姿勢を持ち続けることが何よりも大切だ。

ケアマネージャーの仕事に就いたばかりのとき、これから何を覚えなければならないのか、どのように学んでいけばいいのかと不安に感じることもあるだろう。ケアマネジメントプロセスをこなし、給付管理があり、ようやく一連のサイクルが終わったと思ったころには二か月目に突入しているなど、仕事に追われがちだ。そういう時どうしても意識からそれてしまうのが、自分が何を学ぶべきかという学習課題だ。

実践を行うようになってからの課題は、研修とは違うかもしれない。だが、大切なのは常に、自分は何を学ぶ必要があるのかを設定しておくことだ。そして、自分のペースで、計画、実行、検証、改善のサイクルを踏んで、ケアマネージャーとして習得すべき知識と技術、大切な心構えを磨いていく。

ケアマネージャーの場合、基本資格が人により異なっている。そのため、課題や長けている領域が違うのは当然だ。自分に何が不足しているのかを知り、それを補う学習を続けることが大事になるのだ。

たとえば、基本資格が看護師であれば、医療的なことは得意であるものの、介護のことはヘルパーのほうが勝るということもある。その時、介護の専門家から学ぼうとする謙虚な姿勢が重要だ。加えて、ケアマネージャーという専門職の姿を真摯に顧みる機会をつくることも大切だろう。